生誕記念日によせて

君は僕の天使だった。天使は羽があるから天使なのではなく、優しいから天使なのではなく、笑顔が愛らしいから天使なのではない。天使はただ、天使であるというだけで、誰かを幸せにできる。君は君であるというだけで、僕を幸せにしてくれるんです。君の存在が、僕にとっての一番の幸いなのですよ。

狗飼恭子『月のこおり』


あいばさんの存在が、どんなときでもわたしの心をあったかくやわらかくしてくれる。それはもう絶対的な信頼。あいばさんはそこにいてくれるだけで、わたしの見ている景色がハチミツ色にまばゆくきらめく。男でも女でもなく大人でも子どもでもない、あいばさんといういきいきとした生命が、この世に存在して笑ったり泣いたりしている。そのことを思うだけで、ああ生きていてよかったなあと思ってときどき泣きそうになる。


はかなさを孕んだ生命力や、優しさにコーティングされた冷たさ、無邪気さの隙間から漏れ出るエロス、そういう矛盾したパーソナリティをまぶしい光で眩ませて、本質を見えなくさせてしまうあいばさん。クレーの絵画みたいに自由で平和で活動的で、観る者に豊かな想像力を与える人。だからいつまで経っても飽きないし愛しいし、全幅の信頼をおける。この人が愛する世界なら、きっとこの世界はすばらしいものなんだろうって。


28歳のお誕生日おめでとう。君が降り立った世界が今日も幸せに満ちていますように。